さあ英語を始めよう★

スマホのニュース、インスタグラムにツイッター。世界じゅうの「今」が瞬時に伝わる時代になりました。以前は現地に行かないと得られなかった情報も、今やいとも簡単に手に入ります。それとともに英語の国際語としての必要性は増すばかり。この状況は今後ますます加速していく事でしょう。となると、可愛いわが子もぜひ英語を身に付けて、近未来をスイスイ♪と乗り切ってほしい。ならばお子さんだけでなく、ぜひママも一緒に始めましょう。

「英語はニガテ! 子どもだけ出来るようになればいいから」「英語は好きだったけど、今は子どもがいるから時間もないし」私も子を持つ母として、その状況その気持ちよくわかります。ではこういうのはどうでしょう。まず「子どものために」英語をする、という考え方をやめます。あくまでも自分のため、子どもにはママの趣味にちょっと付き合ってもらう感覚で、英語教材は自分が好きなものを中心に。せっかく買った高価な英語教材セットなのに、あっという間に子どもが飽きて泣く泣くオークションへ、という悲劇も防げます。教材がいかによく研究され開発された物だったとしても、使わなければなんにもなりません。



私はレッスンの中でさまざまな教材を取り入れて使用していますが、やはりそれだけを「見せておけばよい」という物はありません。使い手、すなわち教室ならば先生、お家ならば保護者の方の、腕の見せ所といった部分も多いにあります。使い手の英語レベルというよりは、移り気な子どもたちをいかにのせておだてて!?興味を持続させるかといういわばテクニック的なものが必要となるわけです。

子どもはとにかく大好きなママの真似をしたがります(真似して欲しくない事までね)から、そこを上手いこと利用しちゃいましょう。幼児期には、たくさん単語を覚える事よりもいかにして英語との距離をなくし自然に受け入れられるようにするかが一番のポイントとなります。ママがお家で楽しそうに英語と遊んでいれば、英語に対してポジティブで良いイメージを持つようになります。無限の可能性を持つ子どもたちにとって、将来何をするにしろ、英語というスキルはきっと強みとなり勇気を与えてくれる事でしょう。


英語は特別なものではなく、単なる言葉のひとつに過ぎません。世界とのコミュニケーションや、幅広く情報を得るために必要となる道具です。ですから、たとえTOEICで満点を取ったとしても、そこはゴールではなく通過点です。焦らず力ます、長~い目で英語をたっぷり楽しんで下さいね。



★「ネット社会と国際化」

かつては「日本人なのだから、日本語ができれば充分」という考え方もありました。しかし今では日本の企業も英語を公用語としていたり、小学校でも科目のひとつとして扱われ成績が付けられるように。私たちを取り巻く状況はまさに日進月歩の勢いで刻々と変化しています。世界を見渡すためには英語は欠かせません。英語はニガテ? でも悲観する事はありません。英語がここまで世界に広まった背景には、比較的簡単に身に付けられるという事実があるのです。アルファベットは26文字しかないですし、言葉もシンプルです。例えば日本語の場合、私、僕、俺、おいら、わたくし、あたし(などなど、まだありますね)に対して英語は「I」しかありません。TPOに即して変わる敬語のような言葉使いもずっと少ないですし。

★「もう手遅れ!?今から英語なんて」

「3歳までに始めないと英語は身に付かない」、「1歳過ぎると母国語を認識して他言語が聞き取れなくなる」さらに「胎教から英語を聞かせるべき」というものまで。じゃあもう手遅れってこと!? 何だか焦ってしまいますね。でもご安心下さい、何歳であっても決して手遅れにはなりません。

日本人の中に英語に対する苦手意識を持つ人が多いのは、目標が高過ぎるのではないかと思うのです。ネイティブスピーカーと同じレベルに! 志を高く持つのは良いことですが、そこにたどり着くまでに自信を失ってしまう人が多いのではないでしょうか。日本で生まれ育った私たちは、当然日本語ネイティブです。ですから、英語のネイティブになる必要はないのです。正しい英語を話すだけなら、AIに任せましょう。人間には意志があります。たとえ拙いところがあろうとも、自分の意見を自分の言葉で伝える事ができる。これは何歳から始めても、発音やこなれた表現にこだわり過ぎなければ、十分可能なゴールです。

 

★「リスニングと周波数 」

英語は日本語にはない高い周波数帯を持つ言語です。日本語が~1500ヘルツに対し英語は2000~12000ヘルツ。リスニングがどうしても難しく感じられる一因と言われています。これを克服するためには、とにかく耳を慣らす事。

これはもう単純に、聞いて聞いて聞きまくることです。その際、少し気を付けて聞くとリスニング力はさらにアップします。「気を付けて」とは、「内容をある程度理解して」という意味です。ネット上にあるスクリプト付きの英語音声などを活用します。ネットフリックスを英語字幕にして見るのもおすすめです。CD付き絵本もたくさん出ていますので、そちらも使えますね。また、聞くことと合わせて自分で発音してみることも重要です。自分で出せない音は聞き取りにくいとも言われます。ですのでとにかくオウムのように真似して言ってみて、体じゅうで英語の音を感じましょう。

個人差はありますが、英語圏に住んでだいたい半年ぐらいたつと、テレビのニュースなどの英語なら割と聞き取れるようになると思います。この能力は体の他の筋肉と同じように、若い時ほど高い傾向にあります。モスキート音、ご存知でしょうか。蚊の音という意味ですが、これは17000ヘルツという高周波の不快な音を流すことで、たむろする若者を追い出す目的で作られたものです。20代後半ぐらいから聞こえにくくなる音域なので、ターゲットを絞ることが出来るというわけです。逆に言えば、若ければ広い音域を聞く能力があるという事。だからリスニングでわからない箇所は子どもに「いま何て言ってたかわかった? ママにおしえて~」と聞いてみましょう。単語は知らなくても音をきれいに再現してくれるかも知れません。いつもいろんな事を教えてくれて何でも知っているママに頼りにされると、子どもも誇らしい気持ちになることでしょう。



★「英語に王道はない」

「これを飲めば・1日たった5分やれば・このマシンさえあれば・簡単に痩せられます!」よくあるダイエットの広告ですね。しかし現実はそんなに甘くないのでは。やはり食事に気を付けて定期的に運動をする生活が1番ですよね。これは英語でも同じこと。魔法のようにラクして上達する方法はありません。ちまたには「聞くだけで話せるようになる」とうたう教材がたくさん。もちろんある程度の効果は望めますが、やはりそれだけでペラペラになるのは難しいでしょう。

簡単をウリにした英語教材はあくまでも学習の補助に過ぎず、結局は自分でがんばるしかないのです。しかしやればやっただけの成果は必ず得られますし、苦労した分、達成感もひとしおでしょう。それに英語はある程度できるようになればそこで終わり、というものではないので、理解力が上がるにしたがって新しい世界の扉がどんどん開いていきます。例えば今まで何気なく聞いていた英語の歌も、徐々に歌詞が聞き取れるようになり意味もわかってきます。ラブソングだと思っていた曲が実は政治的な歌詞だったり、CMで流れる英語の意味に納得できたり。YouTubeの動画でも英語しかないコンテンツが楽しめるようになってきます(海外のドラマなど、たくさんアップされていますよね)。ひとつひとつは些細な事かも知れませんが、ワクワクは確実に増えていきます。



★「英語の発音は筋トレから」

まず、英語を話す人の口元をよく見て下さい。すると唇を少~しとがり気味にしているのがわかります。大げさに表現するとタコの口のようになります。これは特にWやUのウーという発音時に顕著です。見えませんが口腔内では舌やノドまで動かして様々な音を出すので、日本語で話すときより明らかに運動量が多いです。英語を日本語で書くときはカタカナで表記しますが、実際には似ているだけでまったく違う音声です。さてこれを習得するにはどうするか?答えは「英語筋トレ」。日本語ではほぼ使用しない部位を刺激して、なめらかに動かせるように特訓するのです。私がロンドンに住んでいた頃、とても発音のきれいな日本の子に出会いました。聞いてみると、彼女は毎晩、鏡の前で口まわりの体操をしているうちに上手くなった、と言っていました。これはよい事を聞いたと私もマネしてみることに。結果、発音をほめられることが多くなりました。


★「やっぱり大切な読み書き 」

「英語が苦手な日本人が多いのは、学校で読み書きばかり教えるからだ」そんな声が上がり始め、英語の教科書には会話文が増え長文は減りました。しかしその後、学生の会話力が目に見えて向上したとも思えず、長文の理解力もいまいちという中途半端な状態に。母国語である日本語だって国語の授業で文の成り立ちをしっかり勉強しますし、だからこそ文章を書いたり読んだり出来るようになるのです。言葉というものは、聞く・話す・読む・書くの四技能がそろってこそ生きてくるもの。そこには地道な努力が必要なのです。

だからこそ、どうせやるなら面白く。退屈だとすぐ飽きてしまい続かないですから。そして自分なりに思い描くゴールを設定すること。ここが大人と子どもの大きな違いです。ある程度ママに引っ張られつつ進んでいく段階の子どもには、当然の事ながら将来のビジョンはありません、だからはっきりした目標もないです。しかしそこは大人。テストに合格、映画を字幕なしで見る、海外の友人を作るなど、何でも良いのでとりあえずのゴールを作ってそこを目指しましょう。ダイエットなら「あと3キロ」「最終的に10キロは落としたい」みたいなこと。ただ漠然とやるより目標があった方が、進む道が見えてくるのでゴールに向かって前進しやすくなります。



★「言語の定着・子どもの場合 」

知人のお子さんで、海外に3年間暮らした経験を持つ姉弟がいました。姉が小学生、弟が3歳の時にアメリカへ、3年後に帰国。両親は日本人。帰国当時は2人とも英語ネイティブと同等の英語力があり、維持するために日本でも英語スクールに通っていました。ところが、弟は1年もしないうちに英語をほとんど忘れてしまいました。しかし姉は多少落ちた程度で、その後は英語に特化した中学校へと進みました。この違いはどこから来るのでしょう? それは「読み書きと文法の理解」によるところが大きいのです。姉も弟も現地校でしたが、姉は向こうの小学校で英語の読み書きを習得、かつ時制や複数形などが理解できる年齢までいたので、英語を感覚的+理論的に習得できました。対して弟は幼稚園でお友達と遊ぶ中での英語で、文字も少しは書けたでしょうが、感覚的なとらえ方のままで終わってしまったのです。

この例から思うのは、言語はやはり四技能をバランスよく習得するべきだという事です。もちろん年齢に合わせたアプローチが大前提ですが、国語の授業で文章を学び始める小学生以降なら、 英語でも積極的に読み書きを取り入れるべきです。ゲーム等を入れた楽しいレッスンという要素は不可欠ですが、英語で遊んで会話を少しだけしてSee you next week !ではもったいないです。

文法も理解力が高まる小学3年生ごろから、日本語も使って教えてあげれば、ちゃんと理解できるようになります。ちなみに私のクラスでは、2年生まではほぼ英語オンリーですが、3年生から適宜日本語を入れて中学生用のテキストを使いながら文法を学びます。焦って早くやらせる必要もないですが、無理のない程度に上へ引っ張ってあげると良い結果に結びつきますね。



★「文章構造の違いと文化」

英語と日本語が決定的に違う点は、文の成り立ちにあるでしょう。これは文化の違いと密接な関わりがあります。欧米ではとにかく自分の意見を明確に表現する事が重要視されます。あなたは何が食べたいのか。好きなのか嫌いなのか。日本でありがちな「何でもいいです」「どちらでもないです」に、欧米の人は困惑します。日本なら日本式でまったく問題ないですが、英語で話すという事は欧米の文化に多少なりとも足を踏み入れるという事。頭をちょっと切り替えて取り組んでみましょう。

英語は伝えたい事が先。誰が何してどこでどうした、が基本の語順になります。I went to the museum with my friend yesterday. 私は行った博物館へ友人と昨日。そのまま日本語にするとずいぶん違和感を感じますが、実はどこで切っても意味が伝わる文になっています。

I went.どこかに行ったんだな。I went to the museum.博物館に行ったのか。I went to the museum with my friend.友達と行ったのね。I went to the museum with my friend yesterday.それは昨日の出来事。という具合に、途中で切っても文としては完結しています。この文を日本語の語順にすると、私は昨日、友達と博物館に行きました。ですが、これだとI yesterday with my friend to the museum went. となり、I went.でも文としては成立していたのに比べ、I yesterday.だけでは意味不明の文になってしまいますね。まず自分が一番伝えたいポイントを考えて、そこから話し出せばおのずと正しい英語になっていくのです。



★「どう伸ばす?英語力」

ずいぶん成り立ちの異なる2つの言語。効果的に習得する方法としては、とにかく聞く、そしてたくさん読むことがあげられます。多読はおすすめの勉強法です。日本語の場合でも読書家はやはり語彙も豊富で表現力も豊かですよね。英語も同じです。本を読む時は心の中で音読しますね。だから文章のリズムも入ってきます。もちろん実際に声に出して読むことも大切です。また、文章をそのまま書き写すことも効果があります。

余談ですが…高校の国語教師だった父から、ある時こんな話を聞きました。作文がとても苦手だという生徒に、志賀直哉の暗夜行路を、すべて書き写してくるよう言ったそうです。そして苦労しながら書き終わる頃には、先生(父)より上手い文章が書けるようになっていたとか!ご興味のある方はぜひお試し下さい(笑)。

さて英語をたくさん読んで英文にも慣れてきたら、次に挑戦して欲しいのは「翻訳」です。私は英語から日本語へ小説等を翻訳する、文芸翻訳のスクールに通っていた事があるのですが、そこではずいぶん英語力が伸びたのを感じました。私はTOEIC970点ですが、そこの生徒さん達は全員900点以上でした。つまり英文の意味はわかって当たり前の世界で、原文の雰囲気を崩さずに、いかにして日本語でまとめるかが問題になるわけです。微妙なニュアンスを伝えるために最も適した日本語は何だろうと、国語辞典類語辞典、色々と参考にしながら、毎週どっさり出される課題を前に大いに悩みました。

普段英語小説を楽しみで読んでいる時と違い、表面的な理解だけでなく、隅から隅、表に裏にと徹底的に英文を読み込まないと誤訳のおそれも出てきます。そんな中で「わかったつもり」の部分を調べていくと、思ってもみない意味合いを発見したり、一つの単語の意味に囚われていたら、実は故事成句だったり。そういう作業を繰り返すうち、英語のあらゆる語彙、文章の形といったものを自然に学ぶ結果となったのです。翻訳がやりたくて通ったスクールでしたが、徹底的に英語と向き合うという経験をし、結果的に英語力も目に見えて伸びました。急がば回れ。一夜漬けより、コツコツ勉強した事の方が後々までしっかり頭に残りますよね。だから焦らずじっくり取り組みましょう。